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ネムノキの特徴
ネムノキは、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国、中近東にかけて分布する落葉高木。
枝は横に張り、夏には羽状の涼し気な葉を広げて心地よい緑陰をつくります。
6~7月頃に枝先に頭状花序を出し、刷毛のような淡紅色の長いおしべが目立つ花を20ほどつける姿はとてもかわいい。
夜には小葉が閉じる就眠運動をおこなうため、葉は夕方になると閉じ、その姿が眠りにつくように見えるところからネムノキの名前がつきました。
科名 | マメ科 |
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種類 | 落葉中高木 |
別名 | ゴウカンボク(合歓木)、ネブノキ、ネムリノキ |
原産地 | 日本(東北以南)、朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ、インド |
高さ | 5~15m |
花期 | 6~8月 |
増やし方 | 根伏せ、根ざし、種まき |
ネムノキの育て方
ネムノキは日なたから明るい日陰地まで、水はけのよい場所であれば植える場所は選びません。
花つきは日がよく当たる方がよく咲きます。
鉢植え、庭植えとも植えてから2年未満の株は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えますが、庭植えの場合、2年以上たつ株は特に水やりの必要はありません。
枝が伸びて、樹形を乱すようであれば、4月頃に枝を間引きします。
また冬にかけての剪定は、枯れ込みの原因になるようで避けたほうがいいとされています。
ネムノキの花名の由来
学名Albizia julibrissin 属名アルビジアは18世紀イタリアの自然科学者F.D.Albizziの名前に由来。種小名ユリブリシンは東インドでの名前とされます。
和名の合歓木(ねむのき)は、夜になると葉を閉じ眠るように見えることから『眠之木(ねむりのき)』が転訛して、ネムノキになったといわれます。
ネムノキにまつわる伝説や文化
・中国には、合歓木の花を酒に入れて飲ませ、不機嫌な夫をなだめたという古歌があるように、夫婦和合と家庭円満の縁起の木といわれる。
庭に植えたり、この木からすりこ木を作って料理に使うと縁起が良いといわれている。
・合歓は心を安らかにして怒りを鎮める花木として、日本最初の百科事典に記される。家や門、堀の間に植えると心穏やかに暮らせるとの伝承がある。
・日立のCM『この木なんの木』で有名な大樹は、ハワイ州のオアフ島にあるネムノキの一種のモンキーポッドである。
・日本には、ネムノキの枝で頭をなでると早起きになり、体をさすると働き者になるという伝承がある。
ネムノキの花言葉
漢名「合歓木」から、「歓喜」「胸のときめき」は夜になると葉を合わせるように閉じる習性から、男女が夜を共にする喜びを表す意として中国では夫婦円満の象徴とされています。
日本の万葉集には、人妻の紀女郎(きのいらつめ)が、年下の恋人である大伴家持に送った歌「昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木の花 君のみ見めや戯奴(わけ)さへに見よ」があります。
意味は、『私一人にその夢を見させないで、あなたも来て一緒に見てね』と誘っています。
何とも色っぽくなまめかしい・・・・
「夫婦和合」「家庭円満」もそうでしょう。
これからネムノキを見る目が変わりました。
ネムノキの花言葉:「歓喜」「胸のときめき」「夫婦和合」「家庭円満」「安らぎ」「夢想」
ネムノキの誕生花:7月9日 7月15日 7月21日 8月10日 8月17日
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