色とりどりの星形の花が集まって咲くオイランソウは、なまめかしい名前に反して育てやすく丈夫な花。愛らしい花姿が癒しと元気を与えてくれます。オイランソウの特徴と育て方や花言葉を紹介しましょう。
目次
オイランソウの特徴
一見和風の雰囲気のオイランソウですが、北アメリカ原産の多年草で、宿根フロックスの名前でも呼ばれています。意外ですがシバザクラもフロックスの仲間なんだそうですよ。
日本に渡ってきたのは明治時代にさかのぼり、華やかさ、そして花期の長さ、花が咲き終わっても切り戻せば再び花を咲かせてくれる育てやすさから人気の高い花です。
草丈1m前後で葉は細長い形で花色はピンクや赤、紫、朱色など。花茎2cmほどの柔らかい5枚の花弁が一つの茎にボール状やピラミッド状にいくつも集まって咲きます。
科名 | ハナシノブ科 |
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種類 | 多年草 |
別名 | 宿根フロックス、クサキョウチクトウ(草夾竹桃) |
原産地 | シベリア、北アメリカ |
高さ | 20~120cm(品種により違う) |
花期 | 6~9月 |
増やし方 | 株分け、さし芽、根伏せ、種まき |
オイランソウの育て方
写真:ピンクや紫のオイランソウ
庭植えでオイランソウを植える場所は、日当たり、風通しと水はけのよいところを選び日向や半日陰を選びます。品種によって、植える場所の適地を考えて管理し育てるといいでしょう。
水やりと肥料
鉢植えは、土の表面が乾いてきたら、底から流れ落ちるようにたっぷり水を与えましょう。スブラタ種は過湿を嫌うので、水を頻繁に与えすぎないようにします。
庭植えでは、特にストロニフェラ種は乾燥を嫌うので、真夏に乾燥が続いたらたっぷり水を与えましょう。ほかの種は、ほとんど水を与える必要がありません。
鉢植えの肥料は、3月から6月、9月から10月に、緩効性化成肥料を施します。特にドラモンディ種とその交配種は多肥を好むので、定期的に肥料を施して肥料切れを避けてください。庭植えへの肥料は、特に必要ありません。
病気と害虫
オイランソウは、葉や茎が小麦粉をかけられたように白くなるうどんこ病にかかりやすいので注意します。肥料不足や日照不足、風通しが悪いと発生が多くなる病気です。
雨が続くと発生しやすくなる灰色カビ病は、風通しをよくし、花がら摘みをこまめにするよいでしょう。また新芽にアブラムシが発生しやすく、梅雨どきにはナメクジの発生も多くなります。
昼間は鉢の底や石の下などに潜んでいて、夜に這い出して植物を食害するので、夜に見回ると見つけやすいです。アブラムシもナメクジも見つけ次第防除します。
6月から10月、茎葉に綿がついたようになるアオバハゴロモ虫は、風通しをよくすると、発生が少なくなります。
植えつけ、植え替え
オイランソウを植える場所は、日当たり、風通しと水はけのよいところを選び日向や半日陰を選びます。
比較的育てやすいのも魅力であるように、それぞれの種類に合った場所に植えつければ、あまり手をかけなくてもよく育つ丈夫な植物です。
土には堆肥を混ぜ込んでおきますが、酸性の土をやや嫌うので、植え付ける前に石灰をまいて中和します。鉢植えの場合は、春と秋に緩効性化成肥料をまきます。
冬は、土から上は枯れてしまいます。しかし、春にはまた育ちますので冬が来る前に、地面ぎりぎりのところで茎を切り戻しておきましょう。
オイランソウの花名の由来
オイランソウは、花の香りが花魁のおしろいの香りに似ていること。花が円錐状に集まった佇まいが、花魁の髪型(兵庫髷)に似ていることなど諸説ありますが はっきりしたことはわかっていないようですね。
オイランソウの花言葉と誕生花
花言葉の「合意」「同意」「一致」「協調」は、小さな茎に花が集まって沢山咲く花の様子にちなみ、「温和」は、丈夫で育てやすく庶民的で気取りのない花ということに由来します。
花言葉:「温和」「合意」「同意」「一致」「協調」
誕生花:3月16日 4月25日 5月2日 7月2日 7月14日 8月24日 10月17日
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