草丈が長く、華やかでカラフルな色合いで目を引くグラジオラスは、夏にふさわしいトロピカルな花。グラジオラスの特徴と育て方や花言葉をご紹介します。
目次
グラジオラスの特徴
グラジオラスは、南アフリカを中心として欧州、西アジア、マダガスカルに180種ほどの原種が自生し、このうち熱帯アフリカや南アフリカの10種類ぐらいの種がもとになって多数の園芸品種が育成されています。
葉は細長い剣状で花径5~10cmの球根植物。剣の形をした葉の間から伸びた花茎に、横向きに整然と並んで咲く夏花壇の代表的な花といえます。
赤やピンク、黄色、白、紫などの多彩な花色と、一重咲き、八重咲、ラン咲きなど咲き方もいろいろで、下から順番にゆっくりと咲いていきます。
日本には江戸時代にオランダ人から長崎へ持ち込まれ、明治時代末期に普及しました。花壇用の園芸品種として親しまれており、草丈が長く、スタンド花におすすめの大型のラインフラワーで夏咲き・春咲きの品種があります。
科名 | アヤメ科 |
---|---|
種類 | 半耐寒性球根 |
別名 | トウショウブ(唐菖蒲)、オランダアヤメ、スォード・リリィ |
原産地 | 南アフリカ |
高さ | 60~100cm |
花期 | 7~10月 |
増やし方 | 分球、種まき |
グラジオラスの育て方
グラジオラスは日当たりのよい場所が敵地で、少なくとも半日くらいは日光が当てるようにするのが花が咲きやすくなります。最低温度15℃以上、日中は25℃以上で生育が活発になりますが、これより低くても生育は可能といわれています。
種類にもよりますが、夏咲きのグラジオラスは背丈が高く茎が細いため開花時期には花の重みで傾いたり、茎がとても折れやすくなるため、蕾がついたら、支柱を立ててグラジオラスを支えてあげるようにするといいでしょう。
水やりと肥料
乾燥には強いグラジオラスも成長期には十分な水分を必要とします。庭植えでは、バークチップなどでマルチングをするか、丈の低い草花を株元に植えるのもよい方法です。鉢植えは、本葉が出てから開花まで、土の表面が乾いたらたっぷり水を与え、開花後はやや乾かし気味にしてもかまいません。
肥料ですが 庭植えは元肥と開花後にお礼肥を施します。鉢植えは、元肥のほか、葉が茂っている間、月に1回置き肥を施すか、月に3回くらい液体肥料を施します。
病気と害虫
肥料にチッ素が多いと球根が腐りやすくなります。また連作すると、首腐病などの病気が出やすくなりますから庭植えは2~3年で植え場所を変え、鉢植えは毎年植え替えて新しい用土を使うようにします。ウイルス病が発生した株は処分してください。
また害虫のハダニがつきやすいので、見つけたら水で洗い流すようにします。
植えつけ、植え替え
植え付ける時は球根の高さの2倍くらいの土がかぶさるような深さにし、間隔は10cm以上あけて植え付けます。丸みと厚みのある球根がよい球根で、扁平なものはよくありません。
木子は直径1cm以上あれば十分開花します。大きな球根は2つに切り分けて、切り口に石灰などをつけて植えるのもよいでしょう。
グラジオラスの花名の由来
写真:ピンクのグラジオラス
グラジオラスの葉が古代ローマ時代にローマ軍や、剣闘士に使われた剣のような形をしていることから、ラテン語で剣という意味のgladiusから付けられました。英名のスォード・リリィ(Sword lily)のスォードも同じ剣の意味になります。
別名「オランダアヤメ」は、夏を表す季語となっています。
グラジオラスの花言葉と誕生花
グラジオラスの花言葉には、フランス革命や大きな争が勃発していた時代背景が由来となっているようです。
葉や蕾の形が剣に似ているグラジオラスは、「挑発」「勝利」「用心」「たゆまぬ努力」「武装の準備ができた」など、古代ローマ時代の戦いを剣から連想するような花言葉が並びます。
そして「忘却」は、剣に似た葉の姿を見て、戦争や革命などで多くの人々が犠牲になった痛ましい記憶を忘れたいという思いからつけられのでしょう。
「華やかな恋」「密会」は、恋人たちの間で、秘密のメッセージのやり取りとして、グラジオラスの花の本数で会う時間を伝え合う風習があったことが由来です。
グラジオラスの花言葉:「挑発」「勝利」「忘却」「華やかな恋」「たゆまぬ努力」「用心」「武装の準備ができた」
赤のグラジオラス:「堅固」「用心深い」
ピンクのグラジオラス:「たゆまぬ努力」「ひたむきな愛」「満足」
紫のグラジオラス:「情熱的な恋」
白のグラジオラス:「密会」
グラジオラスの誕生花:3月23日 3月29日 6月14日 6月24日 7月13日 7月26日 8月6日 8月19日 9月15日 10月24日 11月10日 11月26日
ピンクのグラジオラス:6月14日
紫のグラジオラス:6月24日
早春の花一覧 / 春の花一覧 / 初夏の花一覧 / 夏の花一覧 / 秋の花一覧 / 冬の花一覧