大きな風車のような花の形が美しいクレマチス。鮮やかな色合いが重なって咲く様は目を奪われます。
クレマチスの特徴と育て方や花言葉についてまとめています。
目次
クレマチスの特徴
クレマチス(Clematis)はピンク、赤、黄色、白、紫、ブルーなど花色や形も豊富で、大変種類が多く北半球に原種で約300種も存在するとされています。
日本にもカザグルマやハンショウヅルが自生していますが、一般にみられるのは園芸品種で現在2000種以上が栽培され、それぞれ花の咲く時期や育て方もちがってくるので、品種を選べば一年中花を咲かせることもできます。
花びらのように見えるものは正確には萼(がく)です。本当の花は中心にあります。
つる性なのですが、引っ掛けるようにして絡むため、フェンスやトレリスなどに絡ませてお庭を華やかに演出してくれます。
科名 | キンポウゲ科 |
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種類 | 多年草 |
別名 | テッセン(鉄線)、センニンソウ(千日草)、カザグルマ(風車) |
原産地 | 北半球 |
高さ | 100~150cm |
花期 | 5~11月(種類によって違う) |
増やし方 | 挿し木 |
クレマチスの育て方
クレマチスは非常に丈夫で初心者でも比較的育てやすい植物といわれています。
太陽が当たる場所を好むのですが、夏の直射日光と乾燥には弱いので 風通しの良い半日陰で水を絶やさないようにします。
最低でも半日以上1日4~5時間は日が当たる場所がおすすめです。
水やりと肥料
鉢植えの場合、鉢土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまで、たっぷりと水を与えます。乾きやすい夏場は1日に2回水やりが必要になることもあります。
庭植えの場合は、根が活着してしまえば、基本的に水を与える必要はありません。ただし、晴天が長期間続いたり、葉がぐったりとしおれるようなときは、たっぷりと水やりを行います。
とくに鉢植えでも庭植えでも、蕾の時期から開花中は、多くの水を欲しがるので、水切れさせないようにしてください。
肥料ですが、早春から晩秋にかけては、定期的に肥料を施して株を充実させます。緩効性肥料を真夏を除いて1~2か月に1回、液体肥料を月2~3回を目安に施します。
植えつけ時には、元肥の施しを行い、また冬の間に寒肥を施しておくと、春の新芽の生育がよくなります。乾燥に弱いので庭植えの場合は株元をわらなどで覆ってマルチングをするといいでしょう。
病気と害虫
クレマチスは立枯病、白絹病の他、風通しが悪くなると、うどんこ病、葉枯病、さび病などが発生しやすくなります。いずれも見つけ次第早めに対処しましょう。
害虫は、アオムシ、ナメクジ、アブラムシ、コガネムシ、ヨトウムシ、ハダニなどに注意を。被害が拡大する前に早めに対処します。
植えつけ、 植え替え
クレマチスは真夏以外、一年中植えつけ、植え替えができます。とくに休眠中の12月から2月中旬ごろが適期です。
クレマチスは移植や根を切られるのを嫌うので、植え替え時は、根鉢の取り扱いに注意し、剪定を兼ねた花後に行うといいでしょう。
鉢植えは、鉢底の穴から根が見えてきたころが、植え替えの目安です。
なお、庭植えでも鉢植えでも、植えつけの際は、つるを1~2節分、土中に埋めて深植えするのが基本です。
クレマチスの花名の由来
学名「Clematis(クレマチス)」は、本来は属名で、ギリシア語でklema「つるになる植物」を意味し、修景用のツル植物として人気が高く「ツル性植物の女王」とも呼ばれています。
英語で「旅人の楽しみ(Traveller’s joy)」、イタリア語で「ごま塩ひげ」、フランス語では「乞食草」といった呼び名もあるようです。
和名の「テッセン(鉄線)」は、つるが細く強い針金に似ていることにちなみます。
クレマチスの花言葉
白色、淡紫色、紫色の花色が鮮やかで、
細いツルに洗練された美しさをそなえていることから花言葉が「心の美しさ」になりました。
また、美しいクレマチスは旅人たちが宿に迷わず到着することができるよう、目印として宿の玄関に植えられることが多く、
疲れた体を引きずって宿に到着した旅人を迎え入れてくれるところから「旅人の喜び」という花言葉が付いたそうです。
「策略」はクレマチスの葉には毒性があり、かつてフランスの乞食がクレマチスの葉をつぶして皮膚につけ、わざとただれさせて通行人の同情をひいたことにちなむといわれています。
花言葉:「心の美しさ」「旅人の喜び」「策略」
誕生花:4月10日 4月27日 5月3日 5月5日 5月9日 6月5日 7月1日 7月2日 9月12日 10月22日