ベロニカは、小さな小花がびっしりとつく生命力溢れる紫が目に鮮やかな花です。一斉に花を咲かせる様はまるで絨毯のようで花穂が風に揺られ美しい風景を作り出します。ベロニカの特徴や育て方と花言葉などについてご紹介します。
目次
ベロニカの特徴
ベロニカは約300の種類があり、品種によって花や葉の形に大きな違いがあり、まるで別の植物のようにも見えるほど奥の深い植物です。
穂をまっすぐに伸ばし、多くの小さな花を咲かせる高性種と、背丈が低く、地面近くで這うように広がって葉のわきに花をひとつづつつける匍匐性のものとがあります。
初夏~晩秋まで咲き続ける四季咲き性の強い品種で、花は鮮やかなブルーの小花が穂状に咲く品種と、横に広がってグランドカバー状に生育する品種があります。
写真:HICさん(写真AC)
写真:玄太さん(写真AC)
いずれも鮮やかなピンクや青、紫や白色の花を咲かせ、葉にはつやがあり清涼感があります。庭の前面や寄せ植えの材料に最適な花として人気です。
科名 | ゴマノハグサ科 |
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種類 | 宿根多年草 |
別名 | ルリトラノオ(瑠璃虎の尾)、ヒメトラノオ(姫虎の尾) |
原産地 | 北半球温帯一帯 |
高さ | 30~80cm |
花期 | 6~8月 |
増やし方 | 株分け 挿し芽、種まき |
ベロニカの育て方
ベロニカは水はけの良い土を好み、湿気には弱いので多湿に気を付けます。日当たりを好みますが、日陰でも育つ植物なので、夏の強い直射日光はできれば遮ってあげたほうが良いでしょう。
高地から海岸まで、種によって自生地はさまざまですが、環境への適応性もあり、暑さ寒さに強く、栽培は比較的容易です。
水やりと肥料
庭植えは、根が張ればほとんど不要です。鉢植えでは、水切れすると下葉が枯れたり花つきが悪くなるので、用土が乾き始めたらたっぷりと与えます。特に蕾が出て花が咲くまでの春の成長期は多めがよいでしょう。
肥料は、庭植え、鉢植えともに株のまわりに緩効性肥料を置き肥として施します。春は速効性の液体肥料が使いやすく、芽が伸びてからの多肥は、茎が倒れやすくなるので注意します。
病気と害虫
品種によっては、うどんこ病のつきやすいものがあり、日当たり、風通しが悪いと灰色かび病などが発生します。
アブラムシがつきやすいので、生育中はよく観察して早めに防除してください。
植えつけ、植え替え
植えつけは3月から4月と9月下旬から11月中旬が適期。堆肥や腐葉土を混ぜて耕してから、根鉢をくずして植えつけます。根づくまでは乾燥に注意しましょう。
花つきの開花株を入手した場合は、開花後早めに一回り大きな鉢に植えるか、庭に植えつけてください。
ベロニカは成長が早く、芽数もふえやすいので、毎年植えつけ適期に古い用土を落として、芽数を制限して植え替えるようにします。
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ベロニカの花名の由来
属名の学名「Veronica(ベロニカ)」は花名はキリスト教の聖女ベロニカ(Veronivca)にちなんでつけられた名前とされています。また、この属が元々「Vetto-nica(ベットニカ)」であったものが変じて「Veronica」になったという説もあります。
ベロニカの花言葉と誕生花
聖女ベロニカが十字架を背負ってゴルゴタの丘へ向かうキリストの汗をぬぐったところ、その布にキリストの顔があらわれたといわれています。
花言葉の「忠実」「名誉」(西洋では「female fidelity(女性の忠節)」)も聖女ベロニカにちなんでつけられたと思われます。
写真:うさみのんさん(写真AC)
花言葉:「忠実」「名誉」「貞節」
誕生花:5月28日 6月16日 6月20日
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