ダリアは夏咲きの代表的な球根花で、多彩な花形と花色で私たちの目を楽しませてくれます。ダリアの特徴と育て方や花言葉をご紹介しましょう。
ダリアの特徴
ダリアは、真夏の庭を彩る球根植物の代表的な花で、秋半ばまで赤、ピンク、白、黄色などゴージャスな花を咲かせ楽しませてくれます。
南米の高原地帯が原産地で、十数種が自生していますが、これをもとに多くの園芸品種が生み出され、花壇に切り花にと世界中で親しまれ栽培されています。
原産地メキシコでは16世紀に、アココトリスという名で薬草として栽培されていたそうですが、その後18世紀にスペインからヨーロッパ全域に広まり19世紀に日本に渡来しました。
当時は「外国産のぼたんのように華麗な花」という意味合いで『天竺牡丹』と呼ばれていたそうです。
花径も26cm以上の曲大輪から2~3cmの極小輪まで、花形もデコラティブ咲きやシングル咲き、ボール咲き、フリル咲きなどのほか、オーキッド咲き、コラレット咲き、アネモネ咲きなどなどの珍しいものまで多彩です。
ポップでカラフルな印象が強い花ですが、大人っぽい銅葉系などもあり、最近は草丈20cmほどのミニ系のダリアも出てきているようで積極的に夏の庭に取り入れてみたい植物のひとつといえるでしょう。
科名 | キク科 |
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種類 | 春植え球根 |
別名 | テンジクボタン(天竺牡丹) |
原産地 | メキシコ、グアテマラ |
高さ | 20~170cm |
花期 | 6~10月 |
増やし方 | 分球、挿し芽、タネ |
ダリアの育て方
ダリアは水はけと水持ちのよい土を好み、暑さにやや弱いので西日を避けます。夏の高温を避けるため、特に鉢植えのものは、日陰へ移動させるか日よけをしておくのが安全です。
また夏は高温となるため、葉は茂っても花が咲きにくく、秋に多く咲きます。植え付け時には支柱を立て、茎が伸びたら紐で誘引して倒伏を防ぎます。
水やりですが、庭植えでは極端に乾く場合以外はほとんど必要ありません。鉢植えは、生育中水切れしないよう十分与え、蕾が見えてから開花中は、特に乾燥に注意します。
花がらはそのつど摘み取り、初夏の花が一段落したら切り戻しをすると秋には数多くの花が咲くようになります。
地中の球根で越冬する冬は、凍結や多湿を防ぐため、寒地では晩秋に球根を掘り上げピートマスなどに埋めて貯蔵します。
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ダリアの花名の由来
ダリアの花名は、スエーデンの植物学者アンデシュ・ダールにちなんだ名前です。
日本には江戸時代(1842年)にオランダ人によってもたらされ、花姿がボタンに似ているため天竺牡丹(テンジクボタン)と名づけられています。天竺はインドであり、初期にはインドからきた花と思われていたようですね。
ダリアにまつわる伝説
パリ郊外の丸メゾン城にある庭園には色鮮やかなダリアが咲き誇っていました。
ジョセフィーヌはダリアを深く愛していて美しく咲いたダリアを自慢するために、庭園に王族や貴族を招待することもあったといわれています。しかし、ダリアの花も球根も誰にも譲らなかったとされ、門外不出の花としました。
ある侯爵夫人がダリアの球根を譲ってくれと頼みますが、ジョセフィーヌに断られ、腹いせに愛人の貴族にダリアの球根を集めるよう命令し、庭を管理する園丁に1個が金貨1枚(約20フラン)の約束で買収し100個の球根を手にします。
侯爵夫人は自分の庭園にその球根を植え、みごとな花を咲かせ人々に自慢していましたが、それを知ったジョセフィーヌは、園丁と伯爵夫人と愛人の貴族を破門し、それから一切、自分の庭にダリアの花を植えることはなかったと伝えられています。
ダリアの花言葉
花言葉の「華麗」「優雅」は、大輪の花を咲かせる優雅な花姿に由来し、「気高い」は、気品に満ちた高貴なイメージから。
「裏切り」は、ダリアの伝説からで、「移り気」は、栽培をやめたのは皇后ジョセフィーヌがダリアに飽きてしまったからともいわれています。
「不安定」は、フランス革命後の政情の不安定な時期に栽培されていたことに由来します。
写真:健zさん(写真AC)
ダリアの花言葉:「華麗」「優雅」「気高い」「裏切り」「移り気」「不安定」
赤いダリア:「華麗」
白いダリア:「感謝」
黄色のダリア:「優雅」
ダリアの誕生花:6月5日 7月29日 9月10日 9月15日 9月23日 9月24日
赤いダリア:9月15日
黄色いダリア:9月24日
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