ムクゲの花

ムクゲ(木槿 rose of Sharon)の特徴と育て方や花言葉 誕生花

ムクゲの特徴

夏の暑さの中、次々と大きな花を咲かせるムクゲは、盛夏を彩る代表的な花木。

ムクゲの花は、朝開き夕方には萎む一日花で、一重咲き、半八重、八重咲きがなどがあり、花色も白、ピンク、紫、複色など多彩です。

日本には平安時代以前に渡来し、栽培は初心者でも比較的簡単で、古くから庭木や生け垣として栽培されてきました。

ハイビスカスなどと同じフヨウ属ですが、フヨウ属のなかでは寒さに強いため、日本だけでなく欧米でも夏咲きの花木として、夏~秋に伸びる枝に次々と咲き、長い期間を楽しませてくれます。

科名 アオイ科
種類 落葉低木
別名 木槿花(モクキンカ)、蓮(ハチス)、波知須(ハチス)
原産地 中国、インド、中近東
高さ 1~2m
花期 7~9月
増やし方 さし木

 


 

ムクゲの育て方

ムクゲはやせ地でもよく育つ丈夫な植物で、水はけがよく日当たりが良い場所なら次々と花を咲かせます。

ただし、夏の乾燥を極端に嫌うため、腐植質に富んだ水もちのよい場所が適しています。生育おう盛ですぐに大きくなるので、鉢植えでは一般に栽培しません。

水やりも特に必要ありませんが、夏場に極端に乾燥していれば与えるようにしましょう。

冬の間なら、どこで切っても花芽を切り落とすことはなく、今年伸びた部分まで切り詰めるほどの強い整枝も可能だそうです。

枝が伸びたあとでも、5月までに行えば、夏に花を咲かせてくれるそうですよ。


 

ムクゲの花名の由来

学名 Hibiscus syriacus のヒビスクスは古代ギリシャの植物名「フヨウ(ハイビスカスの)」という語に由来し、種小名シリアクスは「シリアの」という意味ですが、原産は中国。

英名 rose of Sharon(シャロンのバラ)のシャロンはイスラエルの地名のひとつ。

和名の木槿(ムクゲ)は、中国名の木槿(モクキン)の音読みで転訛したものといわれています。

 

ムクゲにまつわる伝説や伝承

・ムクゲは早朝に花を開き、夕方にはしぼんでしまうことから、人の世の短い栄華(はかないこと)のたとえで「槿花(きんか)一朝の夢」と表現される。

・『万葉集』では、秋の七草のひとつとして登場する朝貌(あさがお)がムクゲのことを指しているという説もあるが、定かではない。

・中国ではムクゲのことを女性の顔に喩え、「木蓮(木に咲く蓮」のように美しい女性を表す。

・ムクゲは初期の生け花では禁花とされ、忌み嫌われていました。現在は立花、茶花などに広く使われている。

 

ムクゲの花言葉

花言葉「新しい美」は、朝咲いて夕方にはしぼむ一日花に由来し、花が入れ替わって次々咲くことから、別名「朝華(あさはな)」「夕顔草(ゆうがおぐさ)」などともいう。

「繁栄」は、花期が長く美しい花を次々と咲かせる性質から、国の繁栄を象徴する花として韓国の国花となっています。

ムクゲの古い学名は「Althaea frutex(低木のタチアオイ)」。タチアオイは12世紀ごろに十字軍によってシリアから運ばれてきたことから、花言葉の「信念」はこの十字軍にちなむといわれます。

「つかの間の栄華」は、中国の格言「槿花(きんか)一日の栄」から。ムクゲの一日花にちなみ人の世の栄華は短く儚いことを表しています。

ムクゲの花
写真:チョコクロさん(写真AC)

ムクゲの花言葉:「繁栄」「新しい美」「信念」「邪気祓い」「つかの間の栄華」

ムクゲの誕生花:2月22日、3月22日、5月21日、7月21日、8月10日、8月26日、8月28日、9月11日、10月28日

   ※白のムクゲは10月28日

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