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アジサイの特徴
アジサイは梅雨期の花として、初夏を彩る代表的な花ですが、アジサイの花びらに見える部分は萼(ガク)で、中央の丸い粒々が本来の花です。
アジサイは土壌が酸性の場合、青みの花をつけ、逆にアルカリ性の土壌で育ったアジサイは赤みの花をつけます。咲きすすむにつて、水色→青→青紫→赤紫(ピンク)と花の色が変わっていくのが特徴といえるでしょう。
アジサイは大きく分類すると「ガクアジサイ」と「ハイドランジア」の2種類に分類することが可能です。
普通 アジサイと呼ばれているのは山野に自生するガクアジサイから変化した園芸品種で、山アジサイは、ガクアジサイの一つ、アジサイより花が小さく和の佇まいによく似合ます。
そんなアジサイが、中国を経て1789年にヨーロッパに伝わり、改良されたのがハイドランジア(セイヨウアジサイ)で、現在梅雨期に一般的に見られるアジサイになります。
普通のアジサイも青色や紫色の美しい花ですが、ハイドランジアは、花が大きく花色も濃紅色、濃紫色など、よりはなやか。花弁の縁がフリル状のものや、花が覆輪のもの、白やピンク、紅色、紅紫色と次々に色が変わるものなど、様々な園芸品種があります。
最近はアメリカ原産のアナベルやカシワバアジサイ、ピラミッドアジサイと呼ばれるノリウツギの園芸品種なども人気のようですね。
科名 | アジサイ科 |
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種類 | 落葉低木 |
別名 | セイヨウアジサイ、アヅサアイ(集真藍)、七変化、八仙花、オタクサ |
原産地 | 日本 |
高さ | 1.5~2m |
花期 | 6~7月 |
増やし方 | 挿し木、株分け |
アジサイの育て方
アジサイは丈夫で育てやすい花木です。
花つきをよくするには日当たりのよい場所が適し、やや湿り気のある肥よくな土壌を好みます。乾燥しないように気をつければ鉢植えでも庭植えでも容易に栽培することができます。
土が乾きすぎると生育や花つきが悪くなるので、水切れに注意します。
花色は酸性土壌では青色に、アルカリ土壌でピンク色に発色するので、青色だと過リン酸石灰や硫安を施すとよく、赤色の花は、消石灰や苦土石灰を施し中性から弱アルカリ性にするとよく発色します。
7月~9月中旬に花がら摘みと合わせて、今年伸びた新梢の芽(節)を3~5個残し剪定します。落葉前後(11月下旬ごろ)に切り詰めると、樹形を小さくすることができ、枝下に残る大きい芽から花を咲かせることもできます。
長く植えて太く木化した茎は、2月上旬から3月上旬に整理しましょう。
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アジサイにまつわるエピソード
アジサイといえば、ドイツ人医師のシーボルト(1796~1866)と長崎丸山の遊女お滝の恋物語が有名です。
シーボルトは長崎出島のオランダ商館の医官として来日しました。そこで長崎丸山の遊女であったお滝と恋に落ち
やがて二人の間には女の子が生まれますが、日本を追放されシーボルトは帰国します。
帰国したシーボルトは、雨に濡れしっとりと咲くアジサイに、お滝の姿を重ね合わせ、帰国後に著した「日本植物誌」で、種小名に「オタクサ」と名付けて発表しました。
しかし明治時代、植物学者の牧野富太郎(1862~1957)は、女郎のお滝の名を用いたことを、“花の神聖を汚した”と痛烈に批判したそうです。長崎では、お滝とシーボルトの恋物語は今も語り継がれ
アジサイは長崎市の花になっています。
アジサイの花名の由来
アジサイは「藍色が集まったもの」という意味の「あづさい(集真藍)」から名付けられたと言われます。また英名のハイドランジア(Hydrangea)は、ギリシア語の「水の器」が語源です。
アジサイの花言葉
花言葉「移り気」「冷淡」は、花色が日々移り変わっていく様子を心変わりにたとえたことから。
花色の青から、人を安易に寄せ付けない近づきがたい美しさがある花であるのに香りがないことで「無常」という花言葉がうまれました。
また、アジサイの花期の長いことから「辛抱強い」。「思い出」は来日したシーボルトと遊女お滝とのエピソードが由来と思われます。
小さな花が寄せ集まって咲く花姿から「仲良し」や「家族団らん」という花言葉もあります。
写真:unicさん(写真AC)
全般の花言葉:「移り気」「冷淡」「浮気」「無常」「辛抱強い」「思い出」
青いアジサイ:「辛抱強い」
ピンクのアジサイ:「元気な女性」
白のアジサイ:「寛容」
ガクアジサイ:「謙虚」
誕生花:5月3日 6月1日 6月3日 6月14日 6月17日 6月19日 6月26日 6月29日 7月1日 9月18日
青のアジサイ:6月2日 6月4日
ガクアジサイ:6月1日 7月13日