夏の庭を彩る、マットさと透明感、トロピカルな雰囲気でありながら、その佇まいは睡蓮のような清楚さも兼ね備えています。
クルクマの特徴と育て方や花言葉をご紹介しましょう。
目次
クルクマの特徴
クルクマは、花の美しさが印象的な夏の花で、球根性の多年草。ウコンの仲間で、和名はウコン、英語ではターメリックといわれ、カレーなどに使われるスパイスとしても有名です。
沖縄ではクルクマ・ロンガ(ウコン)が古くから食用、薬用として栽培されています。
もちろん観賞用としても多くの品種があり、ショウガ科クルクマ属のクルクマ・シャロームは別名をクルクマ・アリスマティフォリア、ガーデンクルクマ 、ハナウコン(花ウコン)といい、ローズピンクの苞が美しく切り花や鉢花として人気があります。
美しい花のように見えるのは苞と言われるつぼみを包んでいた葉で、花はその下に小さく咲くという変わった特徴があります。苞の色はピンクが一般的ですが、白や紫、橙色もあります。
高温多湿を好み、暑さにも強く、暑いほど綺麗な花を咲かせるといいます。
鮮やかさとやさしさを兼ね備えたピンク色が美しいクルクマですが、花の観賞用に用いられるものはクルクマ、食用で栽培されるものはウコンと呼ばれています。
科名 | ショウガ科 |
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種類 | 多年草 |
別名 | ウコン、ハルウコン(春鬱金)、キョウオウ(薑黄) |
原産地 | インド、東南アジア、オーストラリア |
高さ | 30~100cm |
花期 | 5~10月 |
増やし方 | 球根 |
クルクマの育て方
クルクマは、観賞用に数多くの品種があり、環境は半日陰から日向が向き、良く日の光にあてたほうが花付きが良くなります。他の熱帯植物と同様、暑さには強い反面、寒さには弱いので、冬は日当たりの良い室内に取り込んでください。
晩秋には水を切り葉が枯れたら掘り上げ、8度以上の場所で越冬させます。
水やりと肥料
鉢植えのクルクマは土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えてください。生育期は乾燥を嫌うので、夏に日当たりのよい場所で管理する場合は毎日与えます。高温乾燥が激しい場合には朝夕1日2回、水やりをするとよいでしょう。
庭植えの場合は、夏に土の表面が乾いたら水やりをするようにします。
肥料ですが、春から秋の成長期に、三要素が等量か、リン酸分がやや多めの化成肥料を置き肥として規定量施します。とくに開花しているときには肥料を多く必要とするので、液体肥料も合わせて施します。開花期間が長いので、くれぐれも肥料切れには注意をしてください。
病気と害虫
病害虫の心配は特にありません。
植えつけ、植え替え
根茎を植えつけは5月の大型連休過ぎごろが適期です。5~6号サイズの深さのある深い鉢を選び、土を3cmほど掘って球根を埋めます。球根同士の間隔はしっかりと開けるようにしましょう。生育初期には多湿、多肥にすると枯死することがあるので注意します。
クルクマの名前の由来
クルクマの名前は、アラビア語で「黄色」を指す“クルクン(kurkum)”が語源。クルクマの花色はピンクですが、食用、薬用として用いられるウコンの黄色が名前の由縁です。
そして、クルクンが訛りクルクマという名前に繋がりました。
クルクマの花言葉と誕生花
花言葉の「忍耐」は、見た目の華やかな苞とは違って、本当の花はひっそり隠れた地味な花を咲かすその姿に由来します。また、「乙女の香り」は、苞の裏にひっそりと咲く姿が、まるで恥ずかしがりやの乙女のようだという意味からつけられました。
花だけでなく、鮮やかな苞が花のように見えて妖艶な雰囲気から「あなたの姿に酔いしれる」という花言葉も。
また海外の花言葉には「強い個性」というものもあります。それは、クルクマがウコンの仲間で黄色い染料として使われたことに関係します。鑑賞だけでなく、鮮やかな黄色の染料としての使い方もあるクルクマですが、美しい花姿に負けず劣らず、強い個性のある花と言えるでしょう。
花言葉:「忍耐」「乙女の香り」「あなたの姿に酔いしれる」「因縁」「強い個性」
誕生花:8月13日 8月22日 8月25日
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