夏が近くなると咲く光沢のある薄い花びらが特徴のクラーキア・アモエナ。群集で咲くととても華やかでよく公園の花壇に植えられています。ゴデチアとも呼ばれるクラーキア・アモエナとはどんな花なんでしょう。
目次
クラーキア・アモエナの特徴
クラーキア・アモエナは光沢のある薄い花弁を茎先につけ、その花姿は女性らしい柔らかな雰囲気を持つ一年草。茎は直立し、よく分枝し、互生する葉は披針形で、カップ形でシワの寄った4弁花を上向きに咲かせます。
草丈50~60mで、花色は、赤、赤紫、桃色、サーモンピンク、白、複色などがあり、花弁の中心部の色が違うものが多いです。
花びらは薄くしなやかで、まるで絹のような光沢をもっていることから、欧米では、この花びらの質感からサテンフラワーという名で呼ばれます。
また夏の到来を告げる花であることからFarewell-to-spring(春よさらば)という名も。
クラーキア・アモエナの品種は多く、高性品種から矮性品種、大輪や八重咲き品種などがあります。花もちもよいので、切り花としても人気。切り花にしたあとも小さな蕾まで次々に咲いてくれるので長く楽しむことができます。
科名 | アカバナ科 |
---|---|
種類 | 一年草 |
別名 | ゴデチア、ゴテチャ、イロマツヨイグサ(色待宵草)、サテンフラワー |
原産地 | 北アメリカ |
高さ | 50~60㎝ |
花期 | 5~7月 |
増やし方 | 種まき |
クラーキア・アモエナの育て方
クラーキア・アモエナは、風通しがよく水はけのよい日なたで育てます。薄い花弁は雨で傷みやすいので、鉢植えであれば、開花中は軒下などに移すようにします。
水やりと肥料
土が乾いたらたっぷりと鉢底から流れ出るように水やりします。植えつけ直後と、開花中は特に水切れしないよう、表土が乾き始めたら早めに水を与えます。
元肥として少しだけ緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。追肥は不要ですが、鉢植えの場合、肥料切れの症状が見られたら、3月頃に液体肥料を与えてください。
病気と害虫
春になると新芽や蕾にアブラムシの発生が見られます。見つけしだい、農薬で駆除します。
また地際付近から腐って倒れる立枯病に注意を。もし発生したら抜き取り処分します。連作や土壌を過湿にすることで発生しやすくなります。
植えつけ、 植え替え
直根性で移植を嫌うので、9月中旬から10月上旬にタネを直まきするか、あるいはポットで育苗して、10月中旬に根を傷めないように植えつけます。
株間は20~30cm。植えつけて2週間ぐらいしたら摘心を行うと、分枝が促されます。
植えつけが遅れ冬までに根が張らない場合は、防寒対策をしてください。
クラーキア・アモエナの花名の由来
クラーキアは、アメリカの生物学者で探検家の ウィリアム・クラーク(William Clark)に因み(アモエナは「愛すべき」という意)、ゴデチアは、シャルル・ゴデ(C. H. Godet)という、19世紀のスイスの植物学者の名前に由来します。
日本には明治初期にやってきました。和名の イロマツヨイグサ(色待宵草)は、花がマツヨイグサに似ていて、赤、ピンク、オレンジ、紫、白、複色と色がカラフルなためつけられました。
クラーキア・アモエナの花言葉
花言葉「変わらぬ愛」は、季節が移り替わっても次々に咲き続ける花姿に由来します。
「静かな喜び」は愛という強さがあれば信頼が生まれ、動じず心穏やかに過ごせる喜びからきているのでしょう。
写真:ぷうさん(写真AC)
クラーキア・アモエナの花言葉:「変わらぬ愛」「静かな喜び」
クラーキア・アモエナの誕生花:5月23日
早春の花一覧 / 春の花一覧 / 初夏の花一覧 / 夏の花一覧 / 秋の花一覧 / 冬の花一覧