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タマスダレの特徴
タマスダレは秋口から花を咲かせるヒガンバナ科の球根植物。深緑色の細い葉が茂り清楚な6弁花を咲かせ、暑さや寒さに強い植物なので、初心者でも容易に育てることができます。
半耐寒性でピンクの花のサフランモドキ(桃花)もよく栽培されています。
タマスダレの花は、白く小さな10cm~30cmほどの花で、一本の茎に対して一つだけ花が咲き、ほっそりした花弁の中心から黄色い葯をのぞかせる花は小さいながらも独特の個性を感じさせてくれます。
一本の茎に対して一つだけ花が咲き、花は2、3日で散ってしまいますが、開花時期であれば次々新たな花がすぐに咲くので、長い期間花を楽しむことができます。
タマスダレは別名、玉簾(ぎょくれん)やサフランモドキ(桃花)、雨が降った後に、一斉に綺麗な花が開花することから英名では「レインリリー」と呼ばれています。
一方属名のゼフィランテスは、ギリシャ神話の西風の神ゼフィロスと、花という意味のアントスを組み合わせたもの。
美しい見た目に反し、主に球根辺りの部分が毒を持っていて、誤飲すると嘔吐や痙攣などを起こすので注意が必要です。
科名 | ヒガンバナ科 |
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種類 | 多年草 |
別名 | レインリリー、ゼフィランサス、サフランモドキ |
原産地 | ペルー、チリ、アルゼンチン |
高さ | 10~30cm |
花期 | 8月~10月 |
増やし方 | 分球 |
タマスダレの育て方
タマスダレは非常に丈夫な植物で、半野生化しても育ちます。日当たりさえよければ開花時期は次々花が咲き、日陰は花の付きが悪くなるものの、枯れてしまうことはありません。
タマスダレは1輪でもきれいですが、群植すると一面に花が咲き乱れて見ごたえがあるため、密に植える方がいいでしょう。日当たりの良いところか、明るい半日陰の場所に3月中旬から4月下旬に球根を植えつけます。
鉢で育てる場合、5号鉢に7球を目安に、球根の上部が土に隠れるくらいの浅めに植えつけます。数年は植えっぱなしで毎年咲いてくれますが、球根が殖えて混み合ってきたら咲きづらくなるので球根を分けて植え直します。
地植えでは、植え付け後しばらく乾き過ぎないように注意しますが、その後土が湿っていれば毎日水やりする必要もないです。鉢植えでは鉢土の表面が乾けば与えます。
タマスダレの花名の由来
和名(玉簾)の由来は、白い小さな花を「玉」に見立て、細長く円柱状の葉が集まっている様子を「簾」に例えたことによりますが日本らしさが出てますね。
漢字では「珠簾」とも書き、 四季水仙(シキズイセン)という流通名もあるようです。
学名のゼフィランサスという名前でも呼ばれますが、正式にはタマスダレやサフランモドキなどを含めたものの総称がゼフィランサスなので、タマスダレだけの別名ではありません。
ゼフィランサスというのは、ギリシャ神話に登場する西風の神ゼフィロスと、アントス(花)を組み合わせた言葉が語源。
そして、英名の レインリリーですが、タマスダレは、雨が降った後に一斉に咲き始めるという特徴があり、百合に似た花姿から「雨の百合」という意味でrainlilyという英名になりました。
タマスダレの花言葉と誕生花
花言葉の「汚れなき愛」「純白の愛」は、タマスダレの真っ白な花姿から想像できます。
「期待」「便りがある」は、ギリシャ神話の西風の神ゼフィランサスが由来です。ここから「風が便りを運ぶ」という発想で花言葉が生まれたといえるでしょう。
タマスダレの花言葉はどれもステキな花言葉ばかりなので、愛する人に贈る花としても喜ばれると思いますね。
花言葉:「汚れなき愛」「期待」「覚悟を決める愛」「清純の愛」「便りがある」「予想」
誕生花:8月31日 9月8日 9月13日 9月20日 9月30日 10月23日
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