咲き乱れるライラックの花

ライラック(Lilac)の特徴と花言葉

ライラックの特徴

ライラックはヨーロッパ原産の落葉樹。

葉がハート形につき春になると枝先近くから花径1cmほどの小花が
円錐状に集まった花房をあふれるほどつけ、とてもロマンチックな香りがします。

 
花色も青や白、ピンク、紫、藤色、紅色などの花色があり、
咲き方も一重や八重咲きなど多彩。

 
北国の代表的な花木で、ヨーロッパや北海道では
街路樹・公園木として盛んに植えられています。

科名 モクセイ科
種類 落葉低木
別名 リラ、ムラサキハシドイ(紫丁香花)
原産地 地中海沿岸
高さ 150~600cm
花期 4~6月
増やし方 苗、挿し木、株分け、接ぎ木

 

ライラックの育て方

ライラックは北海道の街路樹で目につくように、冷涼な気候を好み、
特に夏には夜の気温が下がるところを好むので、東北の北部や北海道、本州の高原地帯が適地といえます。

 
このようにライラックは寒さに強いので、北部の地域で人気の高い花木ですが、
日本国中の他の土地でも植えることはできます。

 
ただ、ぎっしりとつぼみがついた状態のライラックは、暖地よりも冷涼な地域に
よく見られるように、暖地だと花がびっしりつかなくなります。

 
暖地に適したライラックもあるようなので
ステキなライラックを手に入れて育ててみるといいでしょう。

 
ライラックは寒さにとても強い反面、暑さや蒸れた環境が苦手なので
強い日差しや西日に当たると葉っぱや枝が傷んでしまいます。

 
夏は半日陰といった直射日光が当たらない明るい日蔭(適度に日の光が入る場所)で管理し、
土を乾燥気味にして、育てるのがいいので、
鉢はプラスチックよりも土の乾燥が早いテラコッタ製や素焼鉢が適しています。

 
植え付け直後から根付くまではときどき水やりをしますが、
その後はよほど乾燥が続かない限りは水やり不要!

 
暖地の場合の夏の水やりは気温の上がらない朝のうちに、
土の表面が乾いてからやるようにしましょう。

 
地植えの場合は、午前中に日が当たる場所に植えつけ、水やりは不要ですが、
夏は鉢植えと同じように土が乾きやすいので、株元にワラや腐葉土を敷いて乾燥を防ぐようにしてください。

 
また、ライラックは生長が早く根詰まりを起こしやすいので、
鉢植えや地植えに関係なく2~3年に1回、10~3月に植え替えが必要です。

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ライラックの花の伝説

ライラックの花の多くは先端が4つに割れていますが、
まれに5つに割れているものがあります。

 
ヨーロッパではこの、5つに割れた花を見つけると「ラッキー・ライラック」といい、
誰にも見つけたことを言わずその花を飲み込むと、恋人との愛が永遠に続くという言い伝えがあります

幼くして母を失い父親にも先立たれた丁香は継母に朝から晩までこきつかわれ辛い日々を送っていました。やがて、心優しい美しい娘に成長します。何より人を魅了したのは丁香の体から立ち上がる香りでした。通りすがりの人々はかぐわしい香りに思わず振り返ります。

一方実の娘は働きもせず、良い服を着ていましたが醜い容姿でした。ある日、丁香は一人の若者と出会いますが、継母は実の娘と強引に結婚させようとするため、若者は逃げ出してしまいました。

継母と娘は腹いせに丁香の顔をなぐったりして痛めつけました。気絶した丁香は、夜、今は亡き母親が傷口をさすってくれる夢を見ます。安らぎの気持ちで母親の胸の中で眠るのでした。

翌朝、近所の人たちから丁香が首を吊って死んでるのが発見されます。気の毒に思った人々は丁香を埋葬し弔ってあげました。やがてそこから1本の気が生えてきて紫色の花で満開になり丁香と同じいい香りが漂います。人々は丁香の生まれ変わりだといい、彼女の名前から「紫丁香」と呼ぶようになりました。

 

ライラックの花言葉

ライラックはイギリスの呼び名でフランスでは「リラ」と呼ばれています。

これはサンスクリット語で暗青色を意味するニラ(nila 暗青色の意)からきたものだとか。

 
日本へは1890年に米国人宣教師クララ・スミス女史が札幌にもたらし、
札幌を代表する花になりました。

 
花言葉の「初恋の思い出」「青春の思い出」は、春に咲くライラックが、優し色の花を咲かせよい香りを漂わせることから、春を人生にたとえ、青春や初恋を表しています。

「純潔」は、白い花に共通するシンボルで処女の象徴とされています。

 
また、花言葉も誕生花も、色によって違ってきます。

咲き乱れるライラックの花
写真:中村 昌寛さん(写真AC)

全般の花言葉:「初恋の思い出」「青春の思い出」「友情」

・白いライラックは「無邪気」「純潔」「美しい契り」「若さ」「若き日の思い出」

・紫のライラックは「恋の芽生え」「愛の芽生え」「初恋の感激」「気難しさ」「私をまだ愛していますか」

・ピンクのライラックは「思い出」

・赤のライラックは「愛の芽生え」

誕生花:3月28日 4月7日 4月12日 4月13日 4月19日 5月2日 5月11日 5月12日 5月17日 5月18日 5月25日 5月30日 6月11日 6月12日 6月25日 6月26日 7月16日

・紫の誕生花は 5月30日 7月25日

・白の誕生花は 4月30日 5月12日 6月26日 7月17日 7月24日

・ピンクの誕生花は 6月30日

 

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